TC-01のススメ
以前の動画の中でも何度かTC-01に感じた魅力というのをお話していますが、改めて書き残したいと思います。
まず、これまで僕がRCカーとしてイメージしていたシャシーのデザインとは全く違い、斬新かつ革新的なRCカーだと感じ、あえてフォーミュラEをモチーフとしていた事。これまでに無いそれらの新しさが僕をRCカーという趣味に足を進めさせた切っ掛けでした。
RCカーと言えば、良くも悪くも上記写真と同じようなTA08PROに類似したデザインで、これはRCカーとして正常進化の一つの形だという事はこれまでも理解していたつもりだし、実際に所有してみて感じることとして正しい一つの答えだと感じます。
しかし、これまでこの正解に僕自身が魅力を感じてこなかったというのは事実で、その後実際にTA07MSXやTA08PROなど所有してみてもやはり物足りなさを感じています。
さて、話をTC-01に戻します。TC-01というRCカーに対し賛否別れる事も理解した上で、否の話から少しだけ。それはこれまでRCの歴史を経て正常進化してきた過程を知っているRCユーザーからは「異端である」というイメージを抱く可能性もあったかも知れません。例えばインボードサスペンションというデザインがこれまでのRCカーとして大きく成功した事例が無いなど。
発売当初はインボードサスペンションのデザインだったTA06も結果的に倒立サスペンションにデザイン変更されてしまった事例や、インボードサスペンションがRCカーにマッチしていないのかも?という過去の記憶から来る「食わず嫌い」が出やすいシャシーと言えるのかも知れません。
では、賛のほうに目を向けてみたいと思います。このRCカーに魅力を感じた方の多くは、唯一無二のボディデザインにあるのでは?と思います。フォーミュラーカーといえばこれまではF1というのが素直に抱くイメージだと思う中、それをあえて覆しフォーミュラEのデザインを採用したタミヤには、何か考えるものがあったのではないか?と疑ってしまいます。が、この議論はこの場では割愛します。
ちなみにシャシーデザインに魅力を感じ、シャシーありきでRCカーを選ぶという僕の選択は、ある種スレた選び方だと思っています。
シャシーに関して斬新なのはその見た目だけでなく、フォーミュラカーのデザインにあえて四輪駆動を採用した事やフォーミュラEのデザインを重視する事と引き換えにキャンバー調整機能をキャンセルしたシャシーデザインを採用するなど、デチューンとして捉えられかねない事など、チャレンジングな試みをしています。
見た目はできる限り実車に近づけ、RCカーとしての楽しみは四輪駆動で担保する。僕は、これらの点に魅力を感じ、タミヤにしかできない試みだとも感じました。
実際、世界中の高性能なRCカーから1つ選ぶならば、そもそもタミヤのRCカーは選択肢に入ってこないのが現状では無いかと思います。そんなことはきっとタミヤも重々承知のうえで、独自のコンテンツとアイデアで対抗しているのだと理解していますが、TC-01はこれまでタミヤのRCカーを触ってこなかったユーザーやRCカーに興味が無かった層へ向けて、タミヤRCへの扉を開く革新的な架け橋になったのではないか?と僕は感じているわけです。
このTC-01を購入した後の魅力についても少し触れていきましょう。
TC-01というRCカーには、フォーミュラEのボディだけではなく、一般的なツーリングカーと呼ばれるボディも装着できるようになっており、タミヤ独自のコンテンツであるタミグラやタミチャレといった競技において多くのカテゴリーに参加できるようにデザインされているため、楽しみの幅が広いシャシーであるという事に加えてTC-01シャシーとフォーミュラEボディの組み合わせに限定されたタミチャレEクラスというコンテンツが特別に用意されています。このクラスは、パワーソース・シャシー・ボディが限定されている事による公平性の高い競技であり、純粋に初心者ユーザーが上級者とノウハウを比較しやすく、ユーザー間のコミュニケーションツールとしての可能性も高いと感じます。
ただし上記メリットを担保するには、ユーザーが少なくては意味がありません。
今回は僕がTC-01に感じている魅力について書かせて頂きました。TC-01が発売されて1年4ヵ月あまり。サーキットで見かける機会が少し減ってきたと感じる昨今。僕のメインカーとして、皆さんにお勧めし続ける理由を理解していただいたところで締めとさせて頂きます。