TC-01のレース用ボールデフを組む
TC-01用のアルミボールデフを新しく組みました。
今回組んだボールデフは、タミヤグランプリで開催されるタミチャレEクラスに参加する時に使用する本番用のボールデフです。
なので、レギュレーションに準じてグリス類はタミヤ製を使用して組んでいます。
新しく本番用を組んだ理由としては、練習用のボールデフに不具合が出た為に、今まで使っていた本番用を練習用に下ろすためです。
練習用として使用していたボールデフは、レンタル用としてどなたかボールデフを使ってみたいと思っている方にお貸して、ボールデフを体験してもらえたら良いなと思っています。
さて、ボールデフのお話を少し・・・
動画内でもお話ししましたが、今回はスラストベアリング部に使用するモリブデン系グリスにVGグリスを使用しました。理由については先に書いた通りです。
しかし、個人的にはこのVGグリスが好きではありません。
理由としては、ボールデフのメンテナンスサイクルが短くなるからです。やっぱり長持ちするボールデフを作るなら、スラストベアリング部のグリスはブラックグリスが秀逸だと思うのです。
しかしタミヤグランプリで使用する事を目的に組むのが前提ですので今回はVGグリスを使用しています。
僕が使用して感じている点としては、VGのスラストベアリンググリスはベアリングに対しての維持力と言いますか、グリス切れを起こすリスクは少ないと感じますが、粘性が高く劣化すると粘性が増す傾向にあると思います。なので、しばらく使用しているとスラストベアリングの動きが悪くなる感じがしています。フレッシュな時は良いのですけどね・・・
タミヤのモリブデングリスは、柔らかく抵抗感なく組むことができるのですが、しばらくすると成分が分離してしまい、粘性の弱いオイルがモリブデングリスを流してしまいグリス切れを起こしやすく、やはり長持ちしません。
ボールデフの寿命というか長持ちするかしないかに何故こだわるのか?という点については、オーバーホール(OH)時に交換するパーツが多く、OH費用を少なく抑えたいという狙いがあります。
基本的にボールデフのOH時に使いまわしできる部品は少ないと考えます。理由としては、ボールの摩耗については、目視を含め判断する事が難しいため毎回交換をしている。リングギアについても、ボールとリングギア部の摩耗についての判断ができない為交換をしている。スラストベアリングのボールについても同じ。ボールデフスプリングについても、状態の判断ができない為新品交換。
プレートに関しては、傷の入り具合を見て交換時期を判断する事ができますし、裏表の利用ができるので判断して交換する事ができます。
以上の事からOH毎にボール類・リングギア・スプリングの4点は新品交換するとなるとOH費用もそれなりにかかる訳なので、OHサイクルはなるべく減らしたいと考えます。
それに、ボールデフのメンテナンスって面倒ですしね・・・
なので本番用と練習用も分けているという訳です。
ボールデフの機能的な構造やどこがどう作用してLSD効果を生み出しているか?など詳しいことが知りたい方は是非マイティーノッキーさんのボールデフ解説の動画をご覧くださいませ。